凪渡くん、このままじゃ溶けてしまいます【完全版】
「俺のことまだ好きじゃないくせに、なに格好つけてんの」







「じゃあ、もっと惚れさせてみろ。凪渡くんのばか。……でも凪渡くんのこともう嫌いじゃないし、味方になりたいと思うくらいには気持ちは傾き始めている」







「俺のこと好きになり始めているってこと?」







「そうだよ、でも告白も恋人も全部を片付けて勝ってからが良い。二人で戦うの」

「俺と付き合うために莉帆ちゃんも頑張ってくれるってこと?」

凪渡くんが目に涙を溜めて、唇を噛んでいる。

いつもの王様みたいで王子様みたいな凪渡くんらしくない姿。

だからこそ、いつもみたいな軽口でからかって、いつもみたいな会話をしていたい。





「あら、珍しく勘が良いね、凪渡くん」




「なに偉そうにしてんの。ばか莉帆ちゃん」





二人で顔を見合わせて、笑ってしまう。

王子様とお姫様は顔を見合わせて、笑ってしまう。

「愛があれば、何でも出来る」と信じる王子様とお姫様。

「愛があれば、何でも出来る」を証明したい王子様とお姫様。

証明したいならば、愛を持って戦うしかない。

さぁ、今からは共同戦線と行こうか。
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