バッドエンド後の死に戻り転生悪役令嬢は、ヤンデレ皇帝の狂愛を受ける 私が救済の歌姫なんて、聞いてませんわ!
 頭がぼーっとして、だるい。
 全身が熱っぽくて苦しい感覚を平常時に戻すためには、どうしたらいいのだろうか?

 その答えを探すべく目を開くと、ちょうどダグラスが寝台に横たわった私の手を握りしめ、潤んだ瞳でこちらを見ているのに気づいた。

「心を少しだけ明け渡したとしても……っ。身体までは、許したつもりはなくてよ……?」
「ルリミカ……! だ、大丈夫なのか……?」
「ご覧の、有り様ですわ……」

 朦朧とする意識の中で苦言を呈すれば、水色の瞳が心配そうに細められた。
 私は火照る身体の熱をどうにか押しやり、強がった。

「寝込みを襲うなど……。紳士的な行いとは程遠いと、思いませんの……?」
「これには事情がある。聞いてくれるか」
「弁解など、無用、でしてよ……」

 このまま肌を許せば、間違いなく情が湧いてしまう。
 もとの関係に戻れなくなると、恐れたからだ。

「いや。聞いてくれ」

 しかしダグラスも、最愛の人の弱みにつけ込む絶好の機会を逃すはずがない。
 彼は私の現状を真剣な表情で伝えてきた。
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