バッドエンド後の死に戻り転生悪役令嬢は、ヤンデレ皇帝の狂愛を受ける 私が救済の歌姫なんて、聞いてませんわ!
「必ず君は、俺のものになる」
「あなたの思い通りになど、絶対になりません。それでは、ごきげんよう!」

 ダグラスはまだ諦める気にならないのか、はっきりとした声で宣言する。
 それを今度こそバッサリと拒絶し終えると、控室へ引っ込んだ。

「黒の歌姫様……!」

 2人の口論をただ見ていただけのスタッフは、なんとかこちらの怒りを鎮めようと声をかけてくる。
 だが、男性に優しくする気には到底なれなかった。

「もう、ここで歌うのは止めますわ」
「そ、そんな……! この小劇場は黒の歌姫様が巡業にいらっしゃるから、どうにか営業を続けていられるんです! どうか、お考え直し頂けないでしょうか……!」
「どうしてあんな男を、ここに出入りさせたんですの?」
「あ、あのお方は定期的に、我が小劇場へ寄付をしてくださり……!」
「今後は、あの男を頼ってくださる?」

 私よりも多額の寄付金を受けている事実がすでにあるのならば、ここで歌う意味がない。

 支援を打ち切り黒の歌姫として身分を隠し活動するのを止めるとはっきり宣言すれば、スタッフは「困ります」と困惑した様子で嘆く。
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