バッドエンド後の死に戻り転生悪役令嬢は、ヤンデレ皇帝の狂愛を受ける 私が救済の歌姫なんて、聞いてませんわ!
「随分と、自信に満ち溢れていますのね」
「こんなこともあろうかと、公爵には好青年に見られるように意識して接してきたからな」

 ――自分が正しいと思う道を相談もなく勝手に決めて、誘導しようとする。
 こうした用意周知で逃げ道を塞ぐような行動が嫌いだ。

 そういいたい気持ちをぐっと堪えたのには、理由がある。
 それを素直に伝えたら、「改善したら俺を好きになってくれるのか?」と返されるのは容易に想像がついたからだ。

「あなたの予想が外れることを、祈るしかありませんわね」

 荷造りはすでに済ませてある。
 父親の許可など得なくたって、いつでも帝国へは着いていけるのだが――その話は黙っていよう。

 そう心の中で人知れず決意すると、私達は自室をあとにした。
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