バッドエンド後の死に戻り転生悪役令嬢は、ヤンデレ皇帝の狂愛を受ける 私が救済の歌姫なんて、聞いてませんわ!
「陛下は妹君と同じ力を持つ娘を探し出し、今度こそ誰にも虐げられぬように腕へ抱こうとしていた。殿下と結ばれたとしても、まともな夫婦生活など遅れなかっただろう」
「リナリアはこれから、大変ですわね。あの子は随分前から、救済の歌姫を自称していましたもの……。
「ああ。どうやら陛下は、リナリアが妹君と同じ力を持って生まれた特別な歌姫だと信じて疑っていなかったようだからな……」

 これまで幼少の頃から特別な教育を受けさせてきた娘との婚約を文句も言わずに破棄した理由が、ずっと不明確だった。
 しかし、父親の説明を受けてようやく理解できた。

 自分の手で幸せにできなかった妹の代わりに救済の歌姫を手元において、息子と一緒に可愛がる算段だったのだろう。
 だが、その目論見はうまくいかなかった。

「陛下があの子に罰を与えるのは、時間の問題ではなくて?」

 自分こそが救済の歌姫だと口にするリナリアが偽物で、婚約破棄をした私が本物だったからだ。
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