バッドエンド後の死に戻り転生悪役令嬢は、ヤンデレ皇帝の狂愛を受ける 私が救済の歌姫なんて、聞いてませんわ!
「ようやく君に、こうして触れる権利を得たんだ。この剣で命を奪い、もう一度やり直すなど、俺は……」
「確かめさせてくださる?」
「何を……」
「愛する人と口づけを交わした男女は、心臓を高鳴らせるそうですわ」
「そう、なのか……?」
彼はそんな話は聞いたことがないと、不思議そうな顔をする。
その隙をついて、ダグラスの唇を奪おうとした時だった。
「お嬢様ー! 大丈夫ですかー!?」
ベランダにいると思われるラルラに叫ばれたのは。
――残念だなぁ。
白黒はっきりつけようと思ったのに。
それは、またの機会に取っておくしかないかな。
私は彼の頬から指先を離すと、上空に向かって声を張り上げた。
「ええ! 私は、無事でしてよ!」
「よかったです!」
私を抱きしめたまま微動だにしない彼へ視線を移すと、先程まで見せていた穏やかな表情から真逆の態度に変化しているのに気づく。
どうやら、こちらがよそ見をしたせいで不機嫌になったらしい。
ダグラスはぶつぶつと、所々聞き取りづらい声で呪詛を吐き出す。
「確かめさせてくださる?」
「何を……」
「愛する人と口づけを交わした男女は、心臓を高鳴らせるそうですわ」
「そう、なのか……?」
彼はそんな話は聞いたことがないと、不思議そうな顔をする。
その隙をついて、ダグラスの唇を奪おうとした時だった。
「お嬢様ー! 大丈夫ですかー!?」
ベランダにいると思われるラルラに叫ばれたのは。
――残念だなぁ。
白黒はっきりつけようと思ったのに。
それは、またの機会に取っておくしかないかな。
私は彼の頬から指先を離すと、上空に向かって声を張り上げた。
「ええ! 私は、無事でしてよ!」
「よかったです!」
私を抱きしめたまま微動だにしない彼へ視線を移すと、先程まで見せていた穏やかな表情から真逆の態度に変化しているのに気づく。
どうやら、こちらがよそ見をしたせいで不機嫌になったらしい。
ダグラスはぶつぶつと、所々聞き取りづらい声で呪詛を吐き出す。