バッドエンド後の死に戻り転生悪役令嬢は、ヤンデレ皇帝の狂愛を受ける 私が救済の歌姫なんて、聞いてませんわ!
「姉様を殺さなければ、まだ好きでいてくれた……?」
「ああ。そうかもしれねぇな」
「わかった」

 わたしは殿下のお言葉を何度も心の中で反芻し、新たな目標に向かって気持ちを切り替える。

「わたしは救済の歌姫だもん。姉様を生き返らせるくらい、朝飯前だよ!」
「リナリア? 何を言って……」
「姉様を生き返らせたら、今度こそわたしのものになってね! 約束だよ!」

 わたしは殿下と強引に約束を取りつけると、急いで修道士の元へ向かった。

「修道士様! わたしに、蘇生の歌を教えてほしいの!」
「ルリミカ様を生き返らせるのは、得策とは言えませんね」
「どうして……?」
「彼はあなたを愛しているといいながら、命を落としたルリミカ様を好きでい続けていた。そのことに気づいた殿下が彼女と再会したら、どうなるか。簡単に想像がつくでしょう」

 男性の話を聞いて、愕然とした。
 殿下との約束を守って姉様を生き返らせたら、2人が結ばれる未来しか見えなかったからだ。

「ジェラルド様が、姉様に求婚する……?」
「その通り。あなたにとっては、いいことなど何もありません」

 どうしてこんな簡単なことを、もっと早くに気づけなかったのだろう?
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