バッドエンド後の死に戻り転生悪役令嬢は、ヤンデレ皇帝の狂愛を受ける 私が救済の歌姫なんて、聞いてませんわ!
9・半年後の穏やかなひと時
ダグラスが皇帝として正式に即位してから、半年が経過した。
夢のお1人様生活を営むべく、彼の前から姿を消すのは簡単だった。
でも――。
皇帝になったばかりのダグラスが毎日忙しく走り回る姿を見ていたら、このまま関係を経つのは新たな狂気を目覚めさせる一因となってしまうような気がして、できなかったのだ。
だから私は、今日も陛下のそばにいる。
王位を争っていた2人の兄と前皇帝は、牢屋に捕らえられたあとも毎日のように「ここから出せ」と騒ぎ立てた。
そして、信者を使って私やダグラスに危害を加えようと何度も試みる。
そのたびにロバート卿や陛下が危機を救っていたけれど、さすがに三度目ともなればお目溢しはできないと判断したのだろう。
彼らは身ぐるみを剥がされ、炭鉱送りとなった。
地位も権力も失った前皇帝や皇子達に味方をすれば、自分達も今まで通りの生活を脅かされてしまう。
ようやくことの重要さに気づいた重鎮達は私達に牙を向けるのは止め、王城にはつかの間の休息が訪れた。