バッドエンド後の死に戻り転生悪役令嬢は、ヤンデレ皇帝の狂愛を受ける 私が救済の歌姫なんて、聞いてませんわ!
「ジェラルド様! わたし、やったよ!」
「リナリア。今まで、一体どこに……」
「姉様は、もういないの! これからは、わたしが救済の歌姫だよ!」

 リナリアがルリミカを始末したと口にした時、心にポッカリと穴が空いたような喪失感に苛まれた。

『殿下』

 オレが好きなのは、リナリアだ。

『私も、あなたが好きですわ』

 幼い頃に愛を囁き合ったのは、気の迷い。

『浮気性な殿下と、末永くお幸せに』

 ダグラスと腕を絡めて社交場から立ち去る背中から、目が離せなかったのは――。

「う、ぁ、あ……!」

 彼女を愛していたからだと、気づいてしまった。

 ――絶対に信じない。
 彼女が自分の知らないところで、命を落としたなど……!

 ルリミカを殺した女と婚約し続けるなど、冗談ではなかった。

 適当な理由をつけてリナリアを遠ざけることに成功したオレは、必死に死者を生き返らせる方法を探す。
 彼女がいない世界で生きている意味などないと、ようやくわかったからだ。

 ――ルリミカと会ったら、もう一度伝えよう。
 リナリアに心を揺れ動かした自分が馬鹿だったと。
 許してもらえなくたって、迷惑がられたって構わない。
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