バッドエンド後の死に戻り転生悪役令嬢は、ヤンデレ皇帝の狂愛を受ける 私が救済の歌姫なんて、聞いてませんわ!
「あんたはいつから、こんなに物わかりが悪くなったんだ……!?」
「自分がこんなにも愛してやっているのに、なぜ伝わらないんだとでも言うつもりですの?」
「それがわかるなら、なぜ……!」
「言っていることとやっていることが、めちゃくちゃですわ。これら全ては、殿下の不誠実な行動によって起きたこと。私のせいにされては、困惑するだけでしてよ」

 こうして口論を続けるほど、どんどんと彼が嫌いになっていくのに……。
 ジェラルドはこの期に及んでも、まだ話し合えばわかると思っているらしい。

 ――時間の無駄としか、思えないな……。

 私はどれほど懇願されたとしても彼の想いに応える気はないと、頑なに拒否し続けた。

「どうすれば、信じてくれるんだ」
「それくらい、ご自分で考えてくださる?」
「わかった」

 恐らく、のらりくらりと交わそうとしたこちらの不誠実な態度が、よくなったのだろう。
 殿下は私に対する愛を証明するため、顔を近づけてきた。
 どうやら、言葉ではなく身体接触によって誠意を伝えるつもりらしい。

 ――考えた末の行動がこれとは、呆れてものも言えない。

 その程度で懐柔されるのは、リナリアくらいなものだ。
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