【完結】転生したら、退場予定の悪妃になりまして
ベッドの上で目を閉じているエメリアを前に、イヴァンは息を吐いた。
まさかそんな大変な事態になっていたとは。
(でもきっと、皇妃様に任せておけば大丈夫)
問題は……。
ちらりと、イヴァンは寝ているエメリアを前にしている三人に視線を向けた。
部屋の中には妙な緊張感が漂っている。……誰が、エメリアを目覚めさせるかで。
「俺はエメリアの夫だぞ」
「毒をつくったのはわたくしです。お任せください」
「フレンも!」
親愛と感謝の気持ちとしてはイヴァンも参戦したいところだが、ぐっと堪えた。
「――わかりました。ではこうしましょう!」
イヴァンはまったく引かない三人に提案した。
そして折衷案として、右頬にフレンが、額にギルフォードがキスをすることになった。
「わたくしも……」
「メレディスさんは我慢してください。不測の事態が起きたときに頼れるのはあなただけです」
そして、エメリアは二人からの額と頬へのキスを受けた。
◇
目が覚めて、左手をギルフォードが、右手をフレンが握ってくれているのを知る。
毒リンゴの影響か、久しぶりのせいか身体が重い。けれど。
「おかあさま……?」
目があってフレンが眉を下げる。
身を起こしたエメリアは、彼女に両手を広げた。
「フレン、おいで」
「……っ」
ぎゅっと抱きついてきたやわらかい身体を、エメリアは力強く抱きしめた。
「……ごめんなさい、駄目な母親で」
フレンがぶんぶん首を振った。
「フレンのおかあさまは、せかいいちです!」
「まぁ、嬉しい……わ……」
そしてそのまま、エメリアはふらりと倒れた。
まさかそんな大変な事態になっていたとは。
(でもきっと、皇妃様に任せておけば大丈夫)
問題は……。
ちらりと、イヴァンは寝ているエメリアを前にしている三人に視線を向けた。
部屋の中には妙な緊張感が漂っている。……誰が、エメリアを目覚めさせるかで。
「俺はエメリアの夫だぞ」
「毒をつくったのはわたくしです。お任せください」
「フレンも!」
親愛と感謝の気持ちとしてはイヴァンも参戦したいところだが、ぐっと堪えた。
「――わかりました。ではこうしましょう!」
イヴァンはまったく引かない三人に提案した。
そして折衷案として、右頬にフレンが、額にギルフォードがキスをすることになった。
「わたくしも……」
「メレディスさんは我慢してください。不測の事態が起きたときに頼れるのはあなただけです」
そして、エメリアは二人からの額と頬へのキスを受けた。
◇
目が覚めて、左手をギルフォードが、右手をフレンが握ってくれているのを知る。
毒リンゴの影響か、久しぶりのせいか身体が重い。けれど。
「おかあさま……?」
目があってフレンが眉を下げる。
身を起こしたエメリアは、彼女に両手を広げた。
「フレン、おいで」
「……っ」
ぎゅっと抱きついてきたやわらかい身体を、エメリアは力強く抱きしめた。
「……ごめんなさい、駄目な母親で」
フレンがぶんぶん首を振った。
「フレンのおかあさまは、せかいいちです!」
「まぁ、嬉しい……わ……」
そしてそのまま、エメリアはふらりと倒れた。