【完結】転生したら、退場予定の悪妃になりまして
2.王太子(原作ヒーロー)の登場
エメリアがフレンを伴って三年ぶりに戻った王宮は相変わらずとても冷え切っていた。
「ああ、あれが……」
「皇妃の身で、宮殿を勝手に抜け出した」
「戻ってくるなんてなんて恥知らずなのかしら」
用があってギルフォードが離れた途端にこれだ。
廊下で臣下や女官がひそひそ話す声がする。
(……まぁそうよね。戻ってくる気はなかったけれど)
冷たい視線は、彼らの言う通り王宮を抜け出した罪として受けよう。
それでも空気が澱んでいる王宮は、ただ呼吸が苦しくなる。
(いっそのこと、誰か本気で追い出しにかかってくれないかしら――)
そんなことを考えたとき。
「ぐあっ」
「きゃあ!」
噂話をしていた皆が悲鳴を上げる。
見れば彼らの周りにスズメバチのようにヒュンヒュンと妖精が飛んでいた。
「フレン! めっ」
「ちがいます、ようせいさんたちがかってにしたんです!」
心外だという顔でフレンが見上げる。しかしその右手は凛々しく臣下のほうを向いていた。
「ああ、あれが……」
「皇妃の身で、宮殿を勝手に抜け出した」
「戻ってくるなんてなんて恥知らずなのかしら」
用があってギルフォードが離れた途端にこれだ。
廊下で臣下や女官がひそひそ話す声がする。
(……まぁそうよね。戻ってくる気はなかったけれど)
冷たい視線は、彼らの言う通り王宮を抜け出した罪として受けよう。
それでも空気が澱んでいる王宮は、ただ呼吸が苦しくなる。
(いっそのこと、誰か本気で追い出しにかかってくれないかしら――)
そんなことを考えたとき。
「ぐあっ」
「きゃあ!」
噂話をしていた皆が悲鳴を上げる。
見れば彼らの周りにスズメバチのようにヒュンヒュンと妖精が飛んでいた。
「フレン! めっ」
「ちがいます、ようせいさんたちがかってにしたんです!」
心外だという顔でフレンが見上げる。しかしその右手は凛々しく臣下のほうを向いていた。