【完結】転生したら、退場予定の悪妃になりまして
「寝る時は言ってくださいね、ネックピローもありますから」
「ネック……とは?」
「座りながら寝る時の秘密兵器です」
ギルフォードに実物を渡す。
視察の支度の合間を縫って作ったものだ。お城の針子にも手伝ってもらってなんとか人数分用意できた。
U字を再現するのが結構大変だったが、おかげでよい出来になったと思う。
「フレンはおかあさまの膝がいいです……」
「もちろんいいわよ」
「わぁい!」
フレンを膝に乗せる。
「一番怖いのは同じ姿勢でいて体調が悪くなることだから、こまめに水分と休憩を取って、身体を動かしましょう」
「はい!」
「……ああ」
そんなこんなで視察の旅はスタートしたのだった。
久しぶりに王宮の外に出た。
皇都は今日も賑わっている。視察に出ることは通達されていて、大通りの沿道にはたくさんの人がいた。
「皇帝陛下、皇妃殿下万歳!」
「皇太子様!」
皆が笑顔で皇国の旗を振っている。
そのようすを見れば、ギルフォードの治世が窺えるというものだ。
嬉しそうにフレンが手を振り返す後ろで、エメリアも外に視線を向けていた。
そこでふと、乗合馬車の停留所が見えた。
一番大きく書かれた目的地は『夫婦円満厄除けの村』だ。
手を振りながら首を傾げる。
「夫婦円満厄除けの村なんてあるんですね」
「君たちがいたあの村だ」
「――え!?」
「ネック……とは?」
「座りながら寝る時の秘密兵器です」
ギルフォードに実物を渡す。
視察の支度の合間を縫って作ったものだ。お城の針子にも手伝ってもらってなんとか人数分用意できた。
U字を再現するのが結構大変だったが、おかげでよい出来になったと思う。
「フレンはおかあさまの膝がいいです……」
「もちろんいいわよ」
「わぁい!」
フレンを膝に乗せる。
「一番怖いのは同じ姿勢でいて体調が悪くなることだから、こまめに水分と休憩を取って、身体を動かしましょう」
「はい!」
「……ああ」
そんなこんなで視察の旅はスタートしたのだった。
久しぶりに王宮の外に出た。
皇都は今日も賑わっている。視察に出ることは通達されていて、大通りの沿道にはたくさんの人がいた。
「皇帝陛下、皇妃殿下万歳!」
「皇太子様!」
皆が笑顔で皇国の旗を振っている。
そのようすを見れば、ギルフォードの治世が窺えるというものだ。
嬉しそうにフレンが手を振り返す後ろで、エメリアも外に視線を向けていた。
そこでふと、乗合馬車の停留所が見えた。
一番大きく書かれた目的地は『夫婦円満厄除けの村』だ。
手を振りながら首を傾げる。
「夫婦円満厄除けの村なんてあるんですね」
「君たちがいたあの村だ」
「――え!?」