優秀な後輩で私も嬉しく思うので、どうぞ『先輩離れ』してください
興味を無くしてほしいだけ
昨夜の衝撃が落とし込めていないまま、私は重い足取りで第1会議室のドアを開けた。窓から差し込む朝の光が、やけに目に刺さる。睡眠不足の頭をカフェインで無理やり叩き起こし、私はリーダーとして1番上座の椅子に深く腰掛けた。
メンバーが揃い始めた頃、一ノ瀬くんが入って来た。昨夜の挑発的な態度はどこへやら、完璧に整えられた髪と隙のないスーツ姿で周囲の女性社員の視線を独り占めにしている。そして、当然のように私の隣の席に座った。今朝書類でも確認したが、やはり彼が本プロジェクトのサブで間違いないようだ。
「おはようございます、先輩」
「ええ、おはよう」
「昨夜はよく眠れました?」
資料を見ながら何気なく話題を振られる。メンバーもまだ集まっていないため問題ないが、…何だろう。モヤっとする。
「誰かさんが爆弾を落としてくれたものだから、あの後手につかなくて渋々帰ったわよ」
「それなら良かったです」
彼は満足そうにそう言うと、それ以上会話を続けてこなかった。一ノ瀬くんの性格を考えても、積極的に他者に話しかけるタイプではなかったはず。この会話だけでも珍しい方だ。
(はぁ…だめだめ。もっと大人にならないと)
軽く頭を振って、さり気なく頭痛薬を呑む。最近は色々考えすぎて頭痛が酷くなっている。仕事が好きなわけではないが、どうにも根詰めてしまう性格なので仕方ない。今飲んでいる市販薬も段々と効かなくなっているのを感じていた。
「先輩、それ、」
「ん?ただの頭痛薬よ」
「……今日だけですか?」
「…うん」
「その反応は嘘ついて、」
彼が何か言いかけた時、最後の1人が会議室に入って来た。全員そろっているのを確認した後、そっと一ノ瀬くんの方を向く。
「全員集まったから、もう始めましょう」
「……はい」
彼も全体の進行を止めてまで話すことではないと気づいたのだろう。渋々頷いてくれた。
もう一度全体を見てから、声を張る。
「皆さん、お集まりいただきありがとうございます。新製品プロジェクトについての会議を始めましょう。まずはメンバーの自己紹介などを___」
メンバーが揃い始めた頃、一ノ瀬くんが入って来た。昨夜の挑発的な態度はどこへやら、完璧に整えられた髪と隙のないスーツ姿で周囲の女性社員の視線を独り占めにしている。そして、当然のように私の隣の席に座った。今朝書類でも確認したが、やはり彼が本プロジェクトのサブで間違いないようだ。
「おはようございます、先輩」
「ええ、おはよう」
「昨夜はよく眠れました?」
資料を見ながら何気なく話題を振られる。メンバーもまだ集まっていないため問題ないが、…何だろう。モヤっとする。
「誰かさんが爆弾を落としてくれたものだから、あの後手につかなくて渋々帰ったわよ」
「それなら良かったです」
彼は満足そうにそう言うと、それ以上会話を続けてこなかった。一ノ瀬くんの性格を考えても、積極的に他者に話しかけるタイプではなかったはず。この会話だけでも珍しい方だ。
(はぁ…だめだめ。もっと大人にならないと)
軽く頭を振って、さり気なく頭痛薬を呑む。最近は色々考えすぎて頭痛が酷くなっている。仕事が好きなわけではないが、どうにも根詰めてしまう性格なので仕方ない。今飲んでいる市販薬も段々と効かなくなっているのを感じていた。
「先輩、それ、」
「ん?ただの頭痛薬よ」
「……今日だけですか?」
「…うん」
「その反応は嘘ついて、」
彼が何か言いかけた時、最後の1人が会議室に入って来た。全員そろっているのを確認した後、そっと一ノ瀬くんの方を向く。
「全員集まったから、もう始めましょう」
「……はい」
彼も全体の進行を止めてまで話すことではないと気づいたのだろう。渋々頷いてくれた。
もう一度全体を見てから、声を張る。
「皆さん、お集まりいただきありがとうございます。新製品プロジェクトについての会議を始めましょう。まずはメンバーの自己紹介などを___」