アンコールはリビングで

10 星の瞬きと、愛の魔除け

1. 夜景の前の神様

海辺でのブランチを終え、再び車を走らせること数時間。
車窓を流れる景色が茜色から群青色へと変わり、やがて煌びやかな東京の夜景へと姿を変えた。

到着したのは、都心にある高層ホテルの地下駐車場だ。

「……着いたぞ」

湊が車を停め、助手席のドアを開けて手を差し出してくれた。

「夜景が綺麗な個室、予約しといたから。行こうぜ」

その手を取り、エレベーターで最上階へ。

案内されたのは、東京の街を一望できるラグジュアリーなホテルのレストランだった。

店に入るまでは伊達メガネをかけていた彼だが、個室に入った途端、その変装を解いた。

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