アンコールはリビングで
「ゴムじゃないよ、プチプチでしょ? ちゃんと噛まないと消化に悪いからね」

「チッ。……アゴ疲れるんだよ、これ。……でも味は美味ぇから余計腹立つ……」

悪態をつきながらも、彼は茶碗一杯のご飯を綺麗に平らげた。
その食べっぷりの良さに、私はこっそりと勝利のガッツポーズをする。

世界中のファンが見たら卒倒するだろう。
彼らの推しが、ゴムみたいなご飯を文句タラタラで完食しているなんて。

「ごちそうさん。……さて、行くか」

完食した食器を流しに運び、支度を終えると、彼が立ち上がった。

その瞬間、部屋の空気がピリッと変わる。

……はずだったのだが。

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