アンコールはリビングで
4. 誓いの約束

家の最寄駅に着き、二人で電車を降りる。

ホームの風は冷たいけれど、彼に抱かれた肩だけが熱い。
さっきの話があったせいか、湊は私の肩を抱いたまま、周囲を威嚇するように歩いている。

「……湊、これじゃ改札通れないよ」

「あ? ……ああ、わりぃ」

改札を出て、人通りが少なくなった夜道。
彼はすぐにまた、私の手をぎゅっと握り直した。

「……ダメだってば。家の最寄駅なんだし、バレたら困るよ?」

「知るかよ」

彼は頑として手を離そうとしない。
それどころか、さらに強く指を絡めてくる。

「……これからは俺が近くにいて、嫌なこと全部から凪を守るから」

前を向いて歩きながら、彼は言った。
その横顔は、本気だった。

学生の頃の、もう過ぎ去った話なのに。これほどまでに本気で怒ってくれるなんて。
彼の深い愛情に、胸がいっぱいになる。

「……うん。ずっと守ってね。湊」

それはまるで、プロポーズの言葉のようだった。

私は握られた手に力を込め返し、彼の隣を歩いた。

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