アンコールはリビングで
2. 凪色に染まる朝
5時には島崎さんがマンションの下まで迎えに来てくれる。
それまでに身支度と軽いトレーニングを済ませるのが、俺のモーニングルーティンだ。
寝室のドアを音もなく閉め、洗面所へ向かう。
ヘアバンドで前髪を上げ、冷水で顔を洗う。
鏡の中の自分と目が合う。まだ少し眠そうだが、顔色は悪くない。
(今日はこの後、島崎さんに高尾山まで送ってもらって……新谷さんと山登りデート撮影か。朝っぱらからハードだな……)
タオルで顔を拭きながら、今日のドラマ撮影の段取りを頭の中でシミュレーションする。
役作りは完璧だ。あとは現場の空気に合わせるだけ。
洗面所を出て、まずはキッチンへ向かう。
電気ケトルのスイッチを押し、お湯が沸くのを待つ間にコップを用意する。
そう、「白湯」だ。
以前の俺なら、朝イチは冷たい炭酸水かカフェインだったが、今は違う。
『湊、朝一番は内臓を温めないと。代謝が落ちるよ』
そんな凪の小言が、いつの間にか俺の習慣になってしまった。
(あれやれ、これやれって……めんどくせーとか言いつつ、確かに体調はいいんだよな……。白湯ももう、飲まねぇと目が覚めねぇ体になっちまったわ)
沸いたお湯を少し冷まし、ゆっくりと喉に流し込む。
じんわりと胃が温まり、身体の芯からスイッチが入っていく感覚。
俺はカップを片手にキッチンを出ると、すぐ向かいにある自室のドアを開けた。
5時には島崎さんがマンションの下まで迎えに来てくれる。
それまでに身支度と軽いトレーニングを済ませるのが、俺のモーニングルーティンだ。
寝室のドアを音もなく閉め、洗面所へ向かう。
ヘアバンドで前髪を上げ、冷水で顔を洗う。
鏡の中の自分と目が合う。まだ少し眠そうだが、顔色は悪くない。
(今日はこの後、島崎さんに高尾山まで送ってもらって……新谷さんと山登りデート撮影か。朝っぱらからハードだな……)
タオルで顔を拭きながら、今日のドラマ撮影の段取りを頭の中でシミュレーションする。
役作りは完璧だ。あとは現場の空気に合わせるだけ。
洗面所を出て、まずはキッチンへ向かう。
電気ケトルのスイッチを押し、お湯が沸くのを待つ間にコップを用意する。
そう、「白湯」だ。
以前の俺なら、朝イチは冷たい炭酸水かカフェインだったが、今は違う。
『湊、朝一番は内臓を温めないと。代謝が落ちるよ』
そんな凪の小言が、いつの間にか俺の習慣になってしまった。
(あれやれ、これやれって……めんどくせーとか言いつつ、確かに体調はいいんだよな……。白湯ももう、飲まねぇと目が覚めねぇ体になっちまったわ)
沸いたお湯を少し冷まし、ゆっくりと喉に流し込む。
じんわりと胃が温まり、身体の芯からスイッチが入っていく感覚。
俺はカップを片手にキッチンを出ると、すぐ向かいにある自室のドアを開けた。