遠い君と今日、キスをした
忘れてるはずがない、
いま思えば律羽は、その時から海外に行くことを考えていたのかもしれない。

『これつけてたら相手を好きだって意味だからね』

いつか、喧嘩したときに一緒に買ってそんなふざけたことを言い合っていた。

まさか、覚えてるなんて

「おぼえてる」

忘れるわけない

「じゃ、いいよね」

そう言って、ゆっくりと律羽の顔が近づいてきた。
驚いていたとしても避けれる距離
でも、避けなかった

律羽の手が頭の後ろに回される
数秒間の短いキスだった

その瞬間に、絶叫ともとれるような
声が会場中に響いた。
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