日向家の諸事情ですが。




「ええっ…!?わたし不審者…!?って、それよりモフモフ野郎…!!」


「ワンッ!」



回り込んで別ルート。
あのワンコ様め……楽しんでやがる!!

口にカードを咥えて、まるでわたしを煽ってくるかのように尻尾ふりふりだと。



「なにこれ牧場…!?って、こっちは射的場…!?いいご身分だなおいっ!!」



それにしても右も左もありえない景色ばかりだ。

湖もあるし、ボートまであるし、競馬場みたいなところまで……。


何よりこの広大すぎる敷地面積。


ここって本当に日本列島ですか…??



「つっかまえ…たっ!!」


「クゥゥゥン…」


「そんな今になって可愛い声出してもムダだからね!?めっちゃモフモフだけど…!気持ちいいし可愛いけどっ、それとこれとは話が───」


「動くな。おまえが侵入者か」



カードは無事に取り返せた、と。
ワンコ様を傷つけることなく取り返した、と。

そして敷地内の関係者にとうとう見つかった……と。



< 10 / 27 >

この作品をシェア

pagetop