日向家の諸事情ですが。
「おまえは誰だ。どこから入った」
「いやっ、そのですね!身分証がっ、ほらっ、これ…!」
「名前を名乗れ。今すぐ警察に引き渡されたくなかったら情報を吐け」
えっ、警察…!?
うそっ、わたし捕まっちゃうの…!?
………って。
「お兄さん…どこのモデルさんです…?」
「…………」
「日本人…?いや、ちょっとヨーロッパあたりの血入ってるよね…?さすがに入ってますよね…?」
アイドルや芸能人じゃない。
ハリウッドスターとか世界的なモデルとか、そっち。
特別に彫りが深すぎるわけじゃないんだけど、アジア人らしい麗しさを保ちつつもオーラというか雰囲気というか、色気ってやつ。
こんなにもジャケットと黒髪が似合う人なんか初めて見たかも……。
「…なるほどな。そーいう作戦か」
「へっ」
「やり方がつまんねえんだよ。そんなんで俺を油断させられると思うな」
「ワンッッ!!」
「あっ、ちょっ、こら…っ」