日向家の諸事情ですが。
「おまえ、優等生らしいな」
「……え」
「話は聞いてる。メイドのスカウトに予約殺到だと」
「…………」
おいおい微塵も聞いたことないぜ……。
だ、だれの話…?
わたしのどこのどの部分を取って「優等生」なんて言ってきたのか、小一時間くらいじっくり質問したい気分だ。
優等生……?
もしかしてだけどお母さん、この人たちに嘘でも言ったの…?
「そっ、そーですとも!なのでお任せくださいアニキっ!!」
そしてわたし、馬鹿やった。
だってここで正直に言っちゃったら即クビ確定じゃん……?
そしたらわたし、帰るおうち無くなるんだよ?
たぶん実家からも永久追放だよ?
せめて3日っ、
3日は持たせればお母さんも文句ない……はず!!
「でもさ、そーいうメイドに限って自分から辞めてくんだよね。シキ兄」
「ああ。ほとんどそうだった」
「そ、そうなの…?」
「おかしい話でしょ。ネットニュースだったりにはおれたちが追い出したみたいに書かれてるけど。そんなわけないから。みんな自分から去っていくんだよ」