日向家の諸事情ですが。
な、なぜ……?
てっきりわたしは、この人たちがクセつよすぎて厳しすぎて、理不尽にバッサバッサ切られてるものかとばかり思っていた。
この人たちに対する信用はまだない。
でも、嘘ではないような気もする。
「おれなんか、ちょーっと見つめただけで血だらけ。たしか救急車呼んだっけ」
「俺の場合は名前呼んだだけで卒倒だ」
「あー、あったあった。それもほんっと意味わかんないよねー」
どういうこと…?
まさかこの人たち……なにか特殊能力とか持ってる人たちだったり?
いやいやないないあるわけないっ!
そういうファンタジーはとくに求めてないから!!
「んでも、いちばんは───」
「楓」
「…あー、うん、だからもっと骨のある奴を探した結果、日暮家にたどり着いたってわけ」
そっかあ…。
みんなこの日向家に隠された「秘密」に、耐えられなくなったんだね。
わたしだってそこまで鈍感ってわけじゃない。
聞こえないふりが良さそうだと、今まさに判断したのだ。