日向家の諸事情ですが。
「よっしゃ仕事が捗るぞっ!!さっそくやります!」
「ねー、お腹すいた」
「えっ?そ、それはシェフさんに……」
「やだ飽きた。たまには違うひとのご飯が食べたいじゃん」
と言いながら。
三男である楓くんは何をするかと思いきや、わたしのメイド服の腰回りに巻かれていたリボンをシュルシュルと解いてしまった。
「なっ、なにっ、………なんで??」
「はいおいでー。リビングこっちねー」
「いやっ!わたしに人間としての尊厳はないのか…!!せめてもの尊厳っ!!」
「ふははっ。たのしー」
巻き直された、首。
一応は苦しくない程度に縛ってくれたみたいなのだけれど。
まるでリードじゃん、これ……。
引っ張るのはもちろん、わたしより年下ボーイな三男坊だ。
「クソガキめっっ」
「おまえが言うな」
「だってアニキたすけてっ!こんなのそりゃメイド逃げるよ納得だよ…!!」
「それはちがうね。だっておれ、ここまで直接的にやったのサナだけだもーん。あ、今日からきみはおれの犬だからヨロシク」
「ひっ…!アニキぃぃ!」
「…諦めろ。それが楓の性癖なんだよ」
「せっ、せいへっ、セイヘキ…!?」