利害一致の同情婚 ~カタブツ航空自衛官は契約妻を溺愛する~
「彼と、どういう関係なんですか?」
毅然とした態度でいたいのに、語尾が震えてしまう。さっきまでの淡々とした雰囲気は一転して、彼女は嫣然と微笑んだ。
「雅樹とは、ずっとお付き合いをしていました」
ひゅっと息をのむ。
予想はできていたのに、本人から断言されると動揺を隠せない。なにかに耐えるように、テーブルの下で手をきつく握った。
「以前、スリに遭った私を助けてくれたのが雅樹よ。それをきっかけに、私たちは交際するようになったの」
なにかを思い出したように、西崎さんがくすっと小さく笑う。
「ここは、雅樹の行きつけのお店だって知ってる? マスターの淹れるコーヒーを、彼ったらすごく気に入っていて。よくこの席に座って、ふたりでいろいろな話をしたわ」
たしかにここは、雅樹さんの行きつけのカフェだ。私も何度か連れて来てもらったことがあるが、そういえば彼はいつもこの席を選んでいた。
『外の景色がよく見えるから、気に入っているんだ』
そう言いながら窓の外に向けた彼の目には、いったいなにが映っていたのだろうか。
当時を思い出しているのか、西崎さんが幸せそうな笑みを浮かべた。
それと相反して、私の心はどんどん沈んでいく。
私だけが知っていると思っていた照れくさそうな表情や、からかうときのおどけた笑みを、雅樹さんは彼女にも見せていたのだろうか。
嫉妬心がわき起こりかけて、必死で押さえつける。
彼女の言うふたりの関係が事実なら、雅樹さんは私が知る以上に無防備な姿を見せていたはず。
当然だ。契約の関係でしかない私とは違い、本当に想い合っていたのなら素の自分をすべて曝け出していたに違いない。
毅然とした態度でいたいのに、語尾が震えてしまう。さっきまでの淡々とした雰囲気は一転して、彼女は嫣然と微笑んだ。
「雅樹とは、ずっとお付き合いをしていました」
ひゅっと息をのむ。
予想はできていたのに、本人から断言されると動揺を隠せない。なにかに耐えるように、テーブルの下で手をきつく握った。
「以前、スリに遭った私を助けてくれたのが雅樹よ。それをきっかけに、私たちは交際するようになったの」
なにかを思い出したように、西崎さんがくすっと小さく笑う。
「ここは、雅樹の行きつけのお店だって知ってる? マスターの淹れるコーヒーを、彼ったらすごく気に入っていて。よくこの席に座って、ふたりでいろいろな話をしたわ」
たしかにここは、雅樹さんの行きつけのカフェだ。私も何度か連れて来てもらったことがあるが、そういえば彼はいつもこの席を選んでいた。
『外の景色がよく見えるから、気に入っているんだ』
そう言いながら窓の外に向けた彼の目には、いったいなにが映っていたのだろうか。
当時を思い出しているのか、西崎さんが幸せそうな笑みを浮かべた。
それと相反して、私の心はどんどん沈んでいく。
私だけが知っていると思っていた照れくさそうな表情や、からかうときのおどけた笑みを、雅樹さんは彼女にも見せていたのだろうか。
嫉妬心がわき起こりかけて、必死で押さえつける。
彼女の言うふたりの関係が事実なら、雅樹さんは私が知る以上に無防備な姿を見せていたはず。
当然だ。契約の関係でしかない私とは違い、本当に想い合っていたのなら素の自分をすべて曝け出していたに違いない。