利害一致の同情婚 ~カタブツ航空自衛官は契約妻を溺愛する~
「早急に引っ越しを検討するから、俺がいない間はおばあさんの所へ行くようにしてほしい」
「わ、わかった」
彼の話を聞いた上で西崎さんの様子を思い浮かべると、急に怖さが増す。
雅樹さんと関わりのあった人だと、すっかり信じ込まされていた。そんな事実がいっさいないと知った上で考えると、彼女の振る舞いは異常だ。
ぶるっと体を震わせた私を、再び雅樹さんが胸もとに抱き込んだ。
「さっきの言葉を、訂正する」
なんのことかと、首を傾げる。
「この仕事に就いてから親密になった人も想いを寄せた人もいないと言ったが、本当はそうじゃない」
「え?」
ぐっと抱き込まれているから、彼の顔を見られない。
本当は好きな人がいたのだろうかと不安で、彼の服を握りしめた。
「ひとりだけ、どうしようもなく愛してしまった女性がいる」
やっぱりこの結婚生活は続けられないらしい。
瞬時に悲しみが込み上げてくる。今は酷い顔をしているだろうに、片手を離した雅樹さんが私の顎に手を添える。強制的に顔を上げさせられ、情けない顔を晒してしまった。
涙の滲んだ私の目もとに、雅樹さんがそっと口づける。どうしてそうされているのか、理由がわからない。
「雪乃、愛してる」
突然の告白に理解が追いつかず、思考がフリーズする。
反応できないでいる私を、雅樹さん小さく笑った。
「わ、わかった」
彼の話を聞いた上で西崎さんの様子を思い浮かべると、急に怖さが増す。
雅樹さんと関わりのあった人だと、すっかり信じ込まされていた。そんな事実がいっさいないと知った上で考えると、彼女の振る舞いは異常だ。
ぶるっと体を震わせた私を、再び雅樹さんが胸もとに抱き込んだ。
「さっきの言葉を、訂正する」
なんのことかと、首を傾げる。
「この仕事に就いてから親密になった人も想いを寄せた人もいないと言ったが、本当はそうじゃない」
「え?」
ぐっと抱き込まれているから、彼の顔を見られない。
本当は好きな人がいたのだろうかと不安で、彼の服を握りしめた。
「ひとりだけ、どうしようもなく愛してしまった女性がいる」
やっぱりこの結婚生活は続けられないらしい。
瞬時に悲しみが込み上げてくる。今は酷い顔をしているだろうに、片手を離した雅樹さんが私の顎に手を添える。強制的に顔を上げさせられ、情けない顔を晒してしまった。
涙の滲んだ私の目もとに、雅樹さんがそっと口づける。どうしてそうされているのか、理由がわからない。
「雪乃、愛してる」
突然の告白に理解が追いつかず、思考がフリーズする。
反応できないでいる私を、雅樹さん小さく笑った。