利害一致の同情婚 ~カタブツ航空自衛官は契約妻を溺愛する~
「あっ、ああ……」

 ついに絶頂を極め、体が小刻みに痙攣する。
 それでも彼は動きを緩めない。繰り返し突き上げられ、落ち着けないまま再び疼きが大きくなる。

「も、もう……」

 無理だという訴えは、口づけにのまれてしまう。

「んん……」

 そのまま二度目の絶頂を迎えると、同時に雅樹さんは小さくうめき声を漏らしてようやく動きを止めた。

「すまない、無理をさせたか」

 呼吸が整わない私に対して、毎日鍛えているだけあって彼はほぼ平然としている。
 体力差があるのは仕方がない。限界ではあったけれど、これから彼が気遣うばかりになるのは嫌だ。

「だ、いじょ、うぶ」

 息が上がってまったく説得力はないけれど、なんとか伝える。

「うれし、かったから。雅樹さんに、求められて」

 隣に体を横たえようとしていた雅樹さんが、ピタリと動きを止める。そのまま片手で目もとを覆ってしまった。

 なにか気に障ったのかと、おろおろする。

「雪乃。それは今の俺に言っていい言葉じゃないぞ。際限なく求めてしまう」

 再び熱の燻り始めた視線で見つめられる。
 遅れて意味を理解すると、じわじわと顔が熱くなった。

「こういう表情も、俺を煽るだけだ」

 さすがに体はもう限界だと訴えてくるし、色気がだだ漏れになっている彼を直視し続けるのはこちらがもたない。
 慌てて視線を逸らし、彼の胸もとに額をつけて顔を隠した。

「はあ……そういう可愛い態度もだ。雪乃が愛しくて仕方がない」

 そう言いながら、胸もとに強く抱き込まれる。
 ストレートな物言いは、以前に増して威力を増している。降参だと、首を横に振った。

「今はもうなにもしない。気がかりなことは、少し休んでから話をしよう」

 彼を見られないまま小さくうなずく。
 寝不足と心労もあったのだろう。そのまますぐに、意識を手放していた。



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