利害一致の同情婚 ~カタブツ航空自衛官は契約妻を溺愛する~
「今晩はカレーか?」

 仕事から帰宅し、着替えを終えた雅樹さんがリビングにやってきた。食事の用意をしていた私に近づき、顔を覗いて穏やかに目を細める。

「そうなの。野菜がいっぱい入っているから」

 カボチャにナス、ズッキーニなどが入っている。彩もよく、なかなか美味しそうに仕上げられた。満足のいくできに、自然と笑みがこぼれる。

「なんか、楽しそうだな」

「そう?」

「ああ。これまで以上に笑顔が増えた。ますます可愛い」

 自然の流れで口づけられる。
 雅樹さんはあたふたする私の頭にポンポンと手を乗せ、それからカトラリーの用意を手伝ってくれた。

「――今度、うちで溝口さんとお菓子作りをする約束をしたの」

「へえ。いいじゃないか」

 向かい合って食事をしながら、今日の出来事を話す。彼が笑顔で話を聞いてくれるから、私ばかりあれこれたくさん話してしまう。

「雪乃にはいろいろと不安にさせてしまったが、ここへ引っ越したのは正解だったな」

「知り合いも増えたし、上手くやっていけそう」

 そう言った私に、雅樹さんは満足そうにうなずいた。



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