雪の音色に包まれて
僕は8歳にして冷め切っていた。

自分にも未来にも希望を持てず、(うつ)ろな眼をしていた。

僕は学校でも浮いた存在で、友達は1人もいなかった。

そんな可愛げのカケラもない僕に、雪音(ゆきね)さんは笑顔で接してくれた。

僕は生まれて初めて「あたたかさというもの」を感じた。



雪音(ゆきね)さんは冬の間だけ、地元であるこの街へ戻って来ているそうだ。

氷月(ひづき)
雪音(ゆきね)さん、冬が終わったら帰っちゃうの?」

雪音(ゆきね)
『うん。』

氷月(ひづき)
「夏の間はどこに住んでるの?」

雪音(ゆきね)
『そうね…お空かな?海かな?』

氷月(ひづき)
「なにそれ?教えてくれないの?」

雪音(ゆきね)
『うふふ、考えてみて?』

僕は上手くはぐらかされてしまった。
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