幼馴染み勇者様との一途な身代わり初恋♡~勇者の幼馴染という負けポジションの妹の身代わりになったつもりで、つもりだったのに何故か執着溺愛されちゃった私の誤算。~

04 二年後

 フェリクスの突然で呆気ない旅立ちから、二年の月日が流れた。

 現在の私は少々事情があり人目を避けて、村の近くにある森に建てられた番人小屋に住んで居る。

 小さな畑から取れる食料のほぼ自給自足で暮らし、それでも足りない物は定期的にこの辺りを立ち寄る行商人に頼み、近くに来た際に寄ってもらっていた。

 だから、こんな辺鄙な場所で一人暮らしをしているというのに、特に不便を感じたことがない。

 ……というか、フェリクスが居なくなってからの日々は、何もかもが空虚だった。

 私は『勇者の幼馴染み』として、いずれ捨てられる運命にあった可愛い妹ジーノのために身代わりとなった。

 私は狭い村の中で、公認とも言えるほどの仲だったフェリクスから思惑通りに捨てられてしまった。

 未来はこうなるだろうと知っていて覚悟を決めていた私でも、こんなにも辛いのだ。

 もし、これが何も知らないままで……小説の流れの通りに勇者になったフェリクスに忘れられ捨てられていたら、もっともっと……とてつもなく、ジーノは辛かったはずだ。

 だから、これで良かったのだと思う。

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