幼馴染み勇者様との一途な身代わり初恋♡~勇者の幼馴染という負けポジションの妹の身代わりになったつもりで、つもりだったのに何故か執着溺愛されちゃった私の誤算。~
 ……なんとなく、その時背筋にゾッとした寒気が走った気がして、私は心の浮かんだそのままを聞いた。

「えー……じゃあ、もしさ。お姉ちゃんがフェリクスのことを相手にしなかったら……フェリクスは、どうするつもりだったの?」

 フェリクスはさもどうでも良いことのように、肩を竦めて質問に答えた。

「そうしたら、別にお前でも良かったかも。ジーノ、血の繋がった妹だから顔はアリーチェに似てるし。俺も勃たないことはないと思う」

 まじまじと私を見て値踏みしている感情のない青い瞳に、ゾゾゾッと怖気がした。

「げっ。そうだそうだと思ってたけど、まじでゲス……お姉ちゃんの身代わりなんて、絶対にやだよ! フェリクス、ずっと前からお姉ちゃんの前以外では、こういう奴だって知ってたけど、まじ最低。地獄におちろ。もげろ」

 ゴミを見る目で睨みつけたら、フェリクスはしれっとして返した。

「俺。世界を救ったから、結構な悪事働いたとしても、きっと天国行けるよ。大好きなお姉ちゃん、取ってごめんな?」

 しれっと心にもない謝罪をしたフェリクス。私なら、こんな危ない奴。絶対に、自分から好きにならないわ。

 ああ。大好きなお姉ちゃん……どうか、これから何もありませんように。




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