幼馴染み勇者様との一途な身代わり初恋♡~勇者の幼馴染という負けポジションの妹の身代わりになったつもりで、つもりだったのに何故か執着溺愛されちゃった私の誤算。~
そして、いつも楽しかったし、いつも彼の傍に居ることが嬉しかった。いくつかをピックアップしても、あまりにも濃い思い出が多すぎる。
「うん。あの時……俺が理不尽にアリーチェから、引き離された運命の日だよ。世界を救うまではと自由を縛られた俺は、二年間ずっと、あの日の事が毎日頭に浮かんで離れなかった。ずっと、あの時のアリーチェを想っていた」
「え?」
私の頭の中に、夏の日の光景が、やけに鮮やかに蘇った。
青臭い緑の匂い。明るい木漏れ日が落ちる、二人だけしか知らない、木の上にある秘密基地。
そうよ。私は……稼業の手伝いで疲れて眠っていたフェリクスのシャツの釦を、こうして外したわ。
ずっと……ずっと、毎日頭に浮かんで忘れられなかったって……フェリクス。もしかして、そのせいで私にひどい執着を抱いてしまっていたの?