蝶よ花よ、あこがれに恋して
「今日の会場はどこだったんですか?アリーナとかですか?」
「どちらかと言うとスタジアムかな」
「えっ!?そんな広い場所で!?」
規模で言えば、アリーナよりも大きい……よね?
そんな場所でライブをするようなアイドルって、ひと握りしかいないよね?
「心鈴ちゃん、俺の職業、ちょっと舐めてない?」
「あ……っ、ご、ごめんなさい……知識不足でした……!」
地方のライブハウスとばかり思っていた。メン地下ではなく、地上で日を浴びるアイドル、らしい。
「まさか……ドームは無いですよね」
「あるのはあるけど、基本的にスタジアムかアリーナかな」
「すごい……見てみたいなあ……」
「じゃあ今度、こっちのスタジアムであるチケットを取るよ。それを心鈴ちゃんへのご褒美にする」
桜庭さんは話の流れからあっさりと私のご褒美を決定させた。
「……!そ、そう来ますか……」
自力で勝ち取ると豪語したけれど、ご褒美を引き合いに出されてしまったら反論が言えない。
「ファンサ苦手だけど、ちゃんとする。それに」
黙る私に、桜庭さんが興味をそそぐ。
「俺、誰かを招待するの初めてだから、きてよ」