夜の月

----そう、さっきまで寝ていた時に夢を見たんだ。


私が、お姉ちゃんと喧嘩をした日のこと。


『なんで!?なんでお姉ちゃんだけなの!?』


『お姉ちゃんだからだよ』


特段姉と仲がいいわけでも仲が悪いわけでも無かった。


だけど、私たちの両親はとても比べたがった。


お姉ちゃんは、何でもできて、容姿もすごく綺麗だった。


そんな私は、容姿も不気味だった。


私の目は、色素の薄い紫色なのに髪の毛はお姉ちゃんとは違い真っ黒だった。


なんでこんな目で生まれたのか、未だに不明だった。


そんなこともあり両親からは不気味がられ、私を存外に扱った。


今ほどではないけど、それでも生まれた瞬間からあんな扱いは、とても辛かった。


それでも、偽善でもお姉ちゃんはお姉ちゃんでいてくれようとしていた。


それがその時の何も知らない私には救いだった。


でも、あの日なんで喧嘩なんかしたのか分からいけど、きっと、限界が近づいていたのかもしれなかった。


って、今なら思う。


羨ましかったんだ、何もかも持って、名前のように光の存在で。その反面すごく疎ましかったんだ。


両親からの愛、友達、先生にもたくさんの人に好かれていた。


なんで私だけって、何度も思った。


それで、お姉ちゃんと喧嘩し、言い合いになっているところに両親が来て、


両親に怒られ耐えられなかった私は今日の夜のように、家から飛び出していたんだ。


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