優しい雨が降る夜は
誕生日の告白
だが優吾はそれからも行動には移せない。
仕事が忙しくなったこともあるが、美月の連絡先を知らない、というのも理由の1つだった。
「優吾、そんなの言い訳だろ? 俺に聞けばすぐにそらから教えてもらえるし、住んでるマンションで待ち伏せだって出来るんだから」
光太郎にはっぱをかけられるが、優吾は決心がつかない。
「よく考えたら俺、女の子に自分からアプローチしたことない」
「はいー? 武勇伝みたいに語ってないで、さっさと行け!」
「どうやって?」
「どーんと!」
「そんな根性論でどうにかなるか!」
そうこうしているうちに、9月25日になった。
「うわー、情けない。好きな女の一人も口説けないやつと一緒に仕事してるなんて」
隣で光太郎がブツブツ言うのを聞きながら、優吾は仏頂面でパソコンに向かう。
昼休みになると、美空と電話していた光太郎が驚いたような声を出してから、優吾を振り返った。
「優吾。今夜つきちゃん、そらや友達と一緒に誕生日パーティーやるらしいぞ」
「そうなのか?」
「ああ。お前も乱入しろ」
「出来るかよ! それに夜は、オンラインミーティングがあるだろう」
「まったく……。情けないのう」
「なんでだよ、仕事だ!」
そう言いつつ、優吾は気になって仕方ない。
(美空ちゃんと友達とパーティー、か。友達ってまさか、この間の男の子じゃないよな?)
そんな優吾を見て、光太郎はオンラインミーティングが終わるなり、優吾の腕を掴んでオフィスを足早に出た。
「ちょっと、おい。どこに行く?」
「決まってるだろ。愛する女を迎えに行く」
「なんで俺まで?」
「この期に及んでまだ言うか?」
そして強引にタクシーに乗せられた。
仕事が忙しくなったこともあるが、美月の連絡先を知らない、というのも理由の1つだった。
「優吾、そんなの言い訳だろ? 俺に聞けばすぐにそらから教えてもらえるし、住んでるマンションで待ち伏せだって出来るんだから」
光太郎にはっぱをかけられるが、優吾は決心がつかない。
「よく考えたら俺、女の子に自分からアプローチしたことない」
「はいー? 武勇伝みたいに語ってないで、さっさと行け!」
「どうやって?」
「どーんと!」
「そんな根性論でどうにかなるか!」
そうこうしているうちに、9月25日になった。
「うわー、情けない。好きな女の一人も口説けないやつと一緒に仕事してるなんて」
隣で光太郎がブツブツ言うのを聞きながら、優吾は仏頂面でパソコンに向かう。
昼休みになると、美空と電話していた光太郎が驚いたような声を出してから、優吾を振り返った。
「優吾。今夜つきちゃん、そらや友達と一緒に誕生日パーティーやるらしいぞ」
「そうなのか?」
「ああ。お前も乱入しろ」
「出来るかよ! それに夜は、オンラインミーティングがあるだろう」
「まったく……。情けないのう」
「なんでだよ、仕事だ!」
そう言いつつ、優吾は気になって仕方ない。
(美空ちゃんと友達とパーティー、か。友達ってまさか、この間の男の子じゃないよな?)
そんな優吾を見て、光太郎はオンラインミーティングが終わるなり、優吾の腕を掴んでオフィスを足早に出た。
「ちょっと、おい。どこに行く?」
「決まってるだろ。愛する女を迎えに行く」
「なんで俺まで?」
「この期に及んでまだ言うか?」
そして強引にタクシーに乗せられた。