優しい雨が降る夜は
本当のファーストキス
2日間美月がつきっきりで看病し、優吾は体調を取り戻した。

3日目からそれぞれ仕事に戻り、いつもの日々を送る。

だが毎日メッセージや電話のやり取りをするようになったのが、唯一これまでと違うところ。

ある日美月が仕事の昼休みに、明日はお休みだとメッセージを送ると、今晩うちに泊まりにおいでと優吾から返事が来た。

「と、と、泊まり!?」

美月はスマートフォンを手にアタフタする。

「泊まりって、なにかするの?」

口にすると、途端に顔が真っ赤になるのが分かった。

2日間看病した時、夜はソファで寝るという美月を、優吾はベッドで抱きしめて離さなかった。

美月の髪をなでながら、切なげに「風邪がうつるといけないからな」と、自分に言い聞かせるように呟いていたのを思い出す。

「えっと、風邪が治った今、なにかなさるおつもりなのでしょうか?」

いやいや、まさか、そんなことを聞く訳にはいかない。

でも、もし、もしもそうなら……

「その前にひと言物申したい。どうにかして……、どうやって?」

悶々としているうちに、あっという間に夜になった。
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