想いはいつか、本物になる。〜契約結婚脱出までの私たちの365日〜
「でも、告白を断った腹いせに芸能人としかつき合わないとか変な噂を流されたり、上の人に知人の娘さんを紹介されそうになったり。俺だって煩わしいことだらけだよ」

 モテる人には、また違う苦労があるんだな……。心から同情する。

「モデルや女優としかつき合わないって話、やっぱりただの噂だったんですね」

「君の耳にも入ってるのか? そうだよ。第一、一般人が芸能人と会う機会なんてそうそうないだろう」

「ないんですか? 合コン的なものとか」

「あったとしても行かないよ。煩わしい。俺は今は仕事に集中したいんだ」

「……そうですよね!」

 まさかの青柳さんと、意気投合してしまった。

「キャプテンになるまでの訓練や試験って、本当に大変なんだ。覚えることだって山ほどあるし。それは、君らだって一緒だろ?」
「そうですね」

 送ってもらう前は、沈黙が流れて気まずくなるのではなんて心配をしていたけれど、杞憂だった。

 その後は、パイロットが機長に昇格するまでの過程を教えてもらったり、アメリカでの訓練生時代の話を聞いたりして、私のマンション前まであっという間だった。


< 47 / 173 >

この作品をシェア

pagetop