想いはいつか、本物になる。〜契約結婚脱出までの私たちの365日〜
「お会いできるのを本当に楽しみにしていたのよ。嬉しいわ」
「私もお会いできて嬉しいです」
出迎えてくれたのは、凱斗さんのお母さまだった。
耳下で切りそろえたふわりとしたショートボブに、オーバル型の眼鏡をかけ、温和な笑みを浮かべている。
もっと女性経営者然とした、凛とした方を想像していただけに、いい意味で予想を裏切られた。
「凱斗ったら仕事ばっかりで、女性の気配も全くなくて、ずっと心配してたのよ」
「……母さん」
「あらあら、ごめんなさい」
余計なことを言うなとばかりに、凱斗さんがお母さまを一瞥する。二人のやりとりを見ているだけで、仲が良いことがうかがえた。
「主人もお待ちかねよ」
お母さまの案内で吹き抜けのあるエントランスを通り、広々としたリビングへと向かう。
凱斗さんのお父さまはソファに腰掛け、私たちを待っていた。
「ただいま父さん。こちらは三崎蒼羽さん」
「はじめまして、三崎と申します」
一礼する私をチラリと見ると、お父さまは「凱斗の父です」と言って、私と凱斗さんに座るように促した。
近況をお互い伝え合い、しばらくすると、凱斗さんは居住まいを正した。私も彼に倣って背筋を伸ばす。
「私もお会いできて嬉しいです」
出迎えてくれたのは、凱斗さんのお母さまだった。
耳下で切りそろえたふわりとしたショートボブに、オーバル型の眼鏡をかけ、温和な笑みを浮かべている。
もっと女性経営者然とした、凛とした方を想像していただけに、いい意味で予想を裏切られた。
「凱斗ったら仕事ばっかりで、女性の気配も全くなくて、ずっと心配してたのよ」
「……母さん」
「あらあら、ごめんなさい」
余計なことを言うなとばかりに、凱斗さんがお母さまを一瞥する。二人のやりとりを見ているだけで、仲が良いことがうかがえた。
「主人もお待ちかねよ」
お母さまの案内で吹き抜けのあるエントランスを通り、広々としたリビングへと向かう。
凱斗さんのお父さまはソファに腰掛け、私たちを待っていた。
「ただいま父さん。こちらは三崎蒼羽さん」
「はじめまして、三崎と申します」
一礼する私をチラリと見ると、お父さまは「凱斗の父です」と言って、私と凱斗さんに座るように促した。
近況をお互い伝え合い、しばらくすると、凱斗さんは居住まいを正した。私も彼に倣って背筋を伸ばす。