想いはいつか、本物になる。〜契約結婚脱出までの私たちの365日〜
「電話でも話したけど、俺は三崎さんと結婚しようと思ってる」
「……そうか」
結婚を認めてくれた、のだろうけれど、お父さまは言葉少なだ。
「あなたったら、他に言うことはないの」
見かねたのか、お母さまが口を挟む。凱斗さんの表情が僅かに硬くなる。
お父さまは深くため息を吐くと、再び口を開いた。
「昔から言っているが、私は凱斗にも病院に入ってほしかった。それがダメなら、せめて家の役に立つ結婚をしてくれればと思っていた。実際、取引先のお嬢さんとの間に話が持ち上がったこともあったのだよ。まあ、結果的に話は立ち消えになったがね」
初めて聞く話だ。きっと凱斗さんも、これまで直接言われたことはなかったのだろう。わずかに目を見開いて驚いている。
「俺の人生です。進む道も結婚の相手も自分で決めます。俺には蒼羽しかいない」
きっぱりと言い切る凱斗さんを見て、私の胸は震えた。
本当に想い合っているわけじゃない、お互いの利益のための偽物の結婚だというのに。
まるで凱斗さんから、本当に想われて、望まれてここにいるみたいだ。
「……そうか」
結婚を認めてくれた、のだろうけれど、お父さまは言葉少なだ。
「あなたったら、他に言うことはないの」
見かねたのか、お母さまが口を挟む。凱斗さんの表情が僅かに硬くなる。
お父さまは深くため息を吐くと、再び口を開いた。
「昔から言っているが、私は凱斗にも病院に入ってほしかった。それがダメなら、せめて家の役に立つ結婚をしてくれればと思っていた。実際、取引先のお嬢さんとの間に話が持ち上がったこともあったのだよ。まあ、結果的に話は立ち消えになったがね」
初めて聞く話だ。きっと凱斗さんも、これまで直接言われたことはなかったのだろう。わずかに目を見開いて驚いている。
「俺の人生です。進む道も結婚の相手も自分で決めます。俺には蒼羽しかいない」
きっぱりと言い切る凱斗さんを見て、私の胸は震えた。
本当に想い合っているわけじゃない、お互いの利益のための偽物の結婚だというのに。
まるで凱斗さんから、本当に想われて、望まれてここにいるみたいだ。