漆黒の花嫁  ーその手をもう一度

プロローグ

この地球上にある全ての国は、ある一つの種族から派生されたものであると言い伝えられていた。
その一つの種族は、わずかな数でありながら、他の種族にはない特別な力を持ち、崇められていた。
しかしやがて、力を持つ種族の人々は、雲隠れするかのごとく、身を隠した。
そして世界の人々は皆、やがてその種族の事を忘れていった。


 ――だが、完全に途絶えたわけではなかった。

 忘れ去られたはずのその血は、静かに、確かに、一人の少女の中に残されていた。
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