敗戦国の花嫁 ー愛してはいけない人を愛してしまった
やがてお茶会がお開きとなり、ユリアは席を立ち、アリシアとともに馬車へ向かった。
その途中、後ろから声をかけられ、ユリアは足を止めて振り返った。
そこに立っていたのは、以前アルジール国の舞踏会で声をかけてきたミラベルだった。
「ユリア様、ごきげんよう。お久しぶりでございますわね」
「ミラベル様……お久しぶりでございます」
嫌な予感が胸をよぎったが、無視するわけにもいかず、ユリアは立ち止まった。
アリシアは一歩下がり、二人の様子を静かに見守る。
「ユリア様は先日、エルフナルド様とルトア国へ招かれたそうですわね」
ミラベルはユリアをまっすぐ見据えて言った。
「はい。とても素敵なお国でした。貴重な経験をさせていただきましたし、キャロル様も、とても可愛らしいお方でございました」
ルトア国で見た花々や、キャロルの明るい笑顔を思い出しながら、ユリアはそう答えた。
「そうですわね。私もキャロル様には何度かお会いしておりますが、本当に素晴らしいお方ですわ」
ミラベルは一度微笑んだ後、その笑みをすっと消した。
「ところで……ユリア様は、アルジール国とルトア国の関係について、もちろんご存知ですよね?」
声色が低くなり、視線が鋭くなる。
「お恥ずかしながら、詳しい知識はなく……ルトア国へ向かう前夜に、陛下から教えていただきました。昔から交流の深い、大切なお国だと」
ユリアは正直に答えた。
「その通りですわ。アルジール国にとって、非常に重要な貿易国です。それに……エルフナルド様とキャロル様は幼い頃からのご縁。いずれはご婚約されるものと、両国の多くの者が思っておりました」
ミラベルは一息つき、さらに言葉を重ねる。
「私も含め、キャロル様であれば、陛下のお相手としてこれ以上ない方だと……」
そこまで言うと、ミラベルは眉間に皺を寄せ、ユリアを睨むように見た。
その途中、後ろから声をかけられ、ユリアは足を止めて振り返った。
そこに立っていたのは、以前アルジール国の舞踏会で声をかけてきたミラベルだった。
「ユリア様、ごきげんよう。お久しぶりでございますわね」
「ミラベル様……お久しぶりでございます」
嫌な予感が胸をよぎったが、無視するわけにもいかず、ユリアは立ち止まった。
アリシアは一歩下がり、二人の様子を静かに見守る。
「ユリア様は先日、エルフナルド様とルトア国へ招かれたそうですわね」
ミラベルはユリアをまっすぐ見据えて言った。
「はい。とても素敵なお国でした。貴重な経験をさせていただきましたし、キャロル様も、とても可愛らしいお方でございました」
ルトア国で見た花々や、キャロルの明るい笑顔を思い出しながら、ユリアはそう答えた。
「そうですわね。私もキャロル様には何度かお会いしておりますが、本当に素晴らしいお方ですわ」
ミラベルは一度微笑んだ後、その笑みをすっと消した。
「ところで……ユリア様は、アルジール国とルトア国の関係について、もちろんご存知ですよね?」
声色が低くなり、視線が鋭くなる。
「お恥ずかしながら、詳しい知識はなく……ルトア国へ向かう前夜に、陛下から教えていただきました。昔から交流の深い、大切なお国だと」
ユリアは正直に答えた。
「その通りですわ。アルジール国にとって、非常に重要な貿易国です。それに……エルフナルド様とキャロル様は幼い頃からのご縁。いずれはご婚約されるものと、両国の多くの者が思っておりました」
ミラベルは一息つき、さらに言葉を重ねる。
「私も含め、キャロル様であれば、陛下のお相手としてこれ以上ない方だと……」
そこまで言うと、ミラベルは眉間に皺を寄せ、ユリアを睨むように見た。