敗戦国の花嫁 ー愛してはいけない人を愛してしまった
「これは私の娘だ。どう扱おうが、貴様に口出しされる筋合いはない」
シルクベイン王は、控えていた護衛達に目配せした。
次の瞬間、護衛達は一斉に剣を抜き、セルビアの前へ立ちはだかった。
「私に逆らったことを……後悔するがよい」
護衛達が、じりじりと距離を詰める。
「セ、セルビア……! 無茶よ! やめて! 私のことは――」
「良いはずがありません!!」
セルビアは、叫ぶように言った。
「私は……あなたが傷つく姿を、もう二度と見たくない!」
その言葉と同時に、セルビアは護衛達へ斬りかかった。
剣と剣がぶつかり合い、鋭い音が室内に響く。
多勢に無勢でありながら、一時はセルビアが押しているように見えた。
だが、時間が経つにつれ体力は確実に奪われていく。
足が一瞬、ふらついて、背を向けた、その刹那――
ザシュッ
背中を大きく斬られ、セルビアは床に膝をついた。
「やめて――!!」
ユリアは抑えられていた腕を振りほどき、セルビアの元へ走り出した。
だが――
ユリアの手が届く、その直前。
ドスッ
護衛の剣が、セルビアの胸を深く貫いた。
「……っ」
崩れ落ちそうになる体を、ユリアは必死に抱き止めた。
「セルビア! セルビア!! しっかりして! お願い……!」
何度呼びかけても、セルビアは答えない。
それでも、まだかすかな息があることに気付き、セルビアの唇が、かすかにユリアの名を形作った。
ユリアは震える手を傷口へとかざした。
――治さなきゃ。まだ、間に合う。
シルクベイン王は、控えていた護衛達に目配せした。
次の瞬間、護衛達は一斉に剣を抜き、セルビアの前へ立ちはだかった。
「私に逆らったことを……後悔するがよい」
護衛達が、じりじりと距離を詰める。
「セ、セルビア……! 無茶よ! やめて! 私のことは――」
「良いはずがありません!!」
セルビアは、叫ぶように言った。
「私は……あなたが傷つく姿を、もう二度と見たくない!」
その言葉と同時に、セルビアは護衛達へ斬りかかった。
剣と剣がぶつかり合い、鋭い音が室内に響く。
多勢に無勢でありながら、一時はセルビアが押しているように見えた。
だが、時間が経つにつれ体力は確実に奪われていく。
足が一瞬、ふらついて、背を向けた、その刹那――
ザシュッ
背中を大きく斬られ、セルビアは床に膝をついた。
「やめて――!!」
ユリアは抑えられていた腕を振りほどき、セルビアの元へ走り出した。
だが――
ユリアの手が届く、その直前。
ドスッ
護衛の剣が、セルビアの胸を深く貫いた。
「……っ」
崩れ落ちそうになる体を、ユリアは必死に抱き止めた。
「セルビア! セルビア!! しっかりして! お願い……!」
何度呼びかけても、セルビアは答えない。
それでも、まだかすかな息があることに気付き、セルビアの唇が、かすかにユリアの名を形作った。
ユリアは震える手を傷口へとかざした。
――治さなきゃ。まだ、間に合う。