敗戦国の花嫁 ー愛してはいけない人を愛してしまった
庭園での作業を終えたユリアは自室へと戻り、アリシアと向かい合ってハーブティーを飲んでいた。
温かな湯気が立ちのぼり、部屋には穏やかな香りが満ちている。
「そうだ、アリシア……」
ユリアはカップを両手で包み込みながら、少し間を置いて口を開いた。
「今日の夕食から、お食事は部屋ではなくダイニングルームでいただこうかしら。今までは移動の手間を省くために、お部屋に運んでもらっていたけれど……車椅子も、だいぶ自分で動かせるようになってきたし。ダイニングルームまでなら、問題なく行けると思うの」
アリシアは一瞬驚いたように目を瞬かせた後、すぐに柔らかく微笑んだ。
「分かりました。そのように手配いたしますね。……でも、ユリア様がダイニングルームでお食事なさるのであれば、陛下もきっとお喜びになられますよ」
「……え?」
嬉しそうに言うアリシアに、ユリアは思わずカップを持つ手を止め、少し驚いたように顔を上げた。
「明日、陛下が視察からお戻りになられますし、ちょうど良いではありませんか!」
アリシアはそう言って、さらに表情を明るくする。
その言葉を聞いた瞬間、ユリアの胸が小さく跳ねた。
「……そう、なのね……」
しかし、すぐにユリアは視線を伏せ、少し気まずそうに唇を噛んだ後、静かに口を開いた。
「……陛下とは……お食事の時間は、ずらしてもらえるかしら」
ユリアはカップを見つめたまま、そっと言った。
「ユリア様……?」
「もう……私は王妃ではないもの。一緒にお食事をするなんて……おこがましいわ……」
その言葉を聞いた瞬間、アリシアの表情が曇った。
温かな湯気が立ちのぼり、部屋には穏やかな香りが満ちている。
「そうだ、アリシア……」
ユリアはカップを両手で包み込みながら、少し間を置いて口を開いた。
「今日の夕食から、お食事は部屋ではなくダイニングルームでいただこうかしら。今までは移動の手間を省くために、お部屋に運んでもらっていたけれど……車椅子も、だいぶ自分で動かせるようになってきたし。ダイニングルームまでなら、問題なく行けると思うの」
アリシアは一瞬驚いたように目を瞬かせた後、すぐに柔らかく微笑んだ。
「分かりました。そのように手配いたしますね。……でも、ユリア様がダイニングルームでお食事なさるのであれば、陛下もきっとお喜びになられますよ」
「……え?」
嬉しそうに言うアリシアに、ユリアは思わずカップを持つ手を止め、少し驚いたように顔を上げた。
「明日、陛下が視察からお戻りになられますし、ちょうど良いではありませんか!」
アリシアはそう言って、さらに表情を明るくする。
その言葉を聞いた瞬間、ユリアの胸が小さく跳ねた。
「……そう、なのね……」
しかし、すぐにユリアは視線を伏せ、少し気まずそうに唇を噛んだ後、静かに口を開いた。
「……陛下とは……お食事の時間は、ずらしてもらえるかしら」
ユリアはカップを見つめたまま、そっと言った。
「ユリア様……?」
「もう……私は王妃ではないもの。一緒にお食事をするなんて……おこがましいわ……」
その言葉を聞いた瞬間、アリシアの表情が曇った。