敗戦国の花嫁 ー愛してはいけない人を愛してしまった
――自分が好きだと認めても、陛下は私のことを好きではない……。
それに何より、私たちはそういう関係にはなれない。
胸が締め付けられるような感覚に、ユリアは思わず目を閉じた。
キャロルはしばらくユリアの表情をじっと見つめていたが、やがて、にっこりと微笑んで口を開いた。
「でしたら……私にお譲りいただきたいわ。私、ずっとエルフナルド様のことをお慕いしていましたの」
その言葉に、ユリアは思ったほど驚かなかった。
初めから、キャロルがエルフナルドをうっとりとした眼差しで見つめていたことは、分かっていたからだ。
「……譲る、などと……私が決められることではございません」
「ユリア様は、エルフナルド様のことをお好きではないのでしょう? でしたら、今夜、私たちが二人きりになれるように……協力していただけませんか?」
キャロルは真剣な表情で、ユリアを見つめた。
「この後、私には別の公務があり、今日はもうエルフナルド様とご一緒する予定がないのです。明日には、皆様もうお帰りになるでしょう? 夜に公務が終わりますので、その時に最後に二人になれるよう、取り持っていただけませんか?」
そう言って、キャロルはユリアの手を握り、切実な眼差しを向けた。
ユリアは、握られた手を見つめたまま、しばらく言葉を失っていた。
「……わかりました」
ユリアは小さくそう答えた。
それに何より、私たちはそういう関係にはなれない。
胸が締め付けられるような感覚に、ユリアは思わず目を閉じた。
キャロルはしばらくユリアの表情をじっと見つめていたが、やがて、にっこりと微笑んで口を開いた。
「でしたら……私にお譲りいただきたいわ。私、ずっとエルフナルド様のことをお慕いしていましたの」
その言葉に、ユリアは思ったほど驚かなかった。
初めから、キャロルがエルフナルドをうっとりとした眼差しで見つめていたことは、分かっていたからだ。
「……譲る、などと……私が決められることではございません」
「ユリア様は、エルフナルド様のことをお好きではないのでしょう? でしたら、今夜、私たちが二人きりになれるように……協力していただけませんか?」
キャロルは真剣な表情で、ユリアを見つめた。
「この後、私には別の公務があり、今日はもうエルフナルド様とご一緒する予定がないのです。明日には、皆様もうお帰りになるでしょう? 夜に公務が終わりますので、その時に最後に二人になれるよう、取り持っていただけませんか?」
そう言って、キャロルはユリアの手を握り、切実な眼差しを向けた。
ユリアは、握られた手を見つめたまま、しばらく言葉を失っていた。
「……わかりました」
ユリアは小さくそう答えた。