敗戦国の花嫁 ー愛してはいけない人を愛してしまった
ユリアは夕食後、服を着替えたいからという理由をつけ、庭園で待ち合わせにしてほしいと申し出た。
実際に庭園でエルフナルドと会うのは、ユリア自身ではない。
そのためにも、一度エルフナルドと離れる必要があったのだ。
自分で招いた約束だというのに、足が重かった。
エルフナルドは、約束の時間に庭園の中央にある噴水へと足を運び、ユリアの姿を探すように視線を巡らせた。
しかし、そこに立っていたのはユリアではなく、キャロルだった。
「お待ちしていました、エルフナルド様」
キャロルの声に、エルフナルドは思わず足を止めた。
「……俺は、キャロル姫と会う約束はしていないはずだが……」
エルフナルドは眉間に深くシワを寄せ、キャロルを見据えて言った。
「ユリア様にお願いして、エルフナルド様とお会いするお時間を作っていただいたのです」
キャロルはそう答えると、にっこりと微笑みながら一歩、エルフナルドに近付いた。
「……話が、あるのか?」
エルフナルドがそう問いかけると、キャロルは一瞬言葉に詰まり、やがて表情を曇らせた。
切なげな瞳で、まっすぐにエルフナルドを見つめる。
「……私、エルフナルド様がご結婚されたと聞いた時、本当はとてもショックでした。昔から、ずっとエルフナルド様だけを見てきて……いつか結ばれる日が来ると、それだけを夢見ていたのです。……まさか、ご結婚なさるなんて、思ってもいなくて……」
キャロルの瞳には涙がいっぱいに溜まり、やがてぽろりと零れ落ちた。
実際に庭園でエルフナルドと会うのは、ユリア自身ではない。
そのためにも、一度エルフナルドと離れる必要があったのだ。
自分で招いた約束だというのに、足が重かった。
エルフナルドは、約束の時間に庭園の中央にある噴水へと足を運び、ユリアの姿を探すように視線を巡らせた。
しかし、そこに立っていたのはユリアではなく、キャロルだった。
「お待ちしていました、エルフナルド様」
キャロルの声に、エルフナルドは思わず足を止めた。
「……俺は、キャロル姫と会う約束はしていないはずだが……」
エルフナルドは眉間に深くシワを寄せ、キャロルを見据えて言った。
「ユリア様にお願いして、エルフナルド様とお会いするお時間を作っていただいたのです」
キャロルはそう答えると、にっこりと微笑みながら一歩、エルフナルドに近付いた。
「……話が、あるのか?」
エルフナルドがそう問いかけると、キャロルは一瞬言葉に詰まり、やがて表情を曇らせた。
切なげな瞳で、まっすぐにエルフナルドを見つめる。
「……私、エルフナルド様がご結婚されたと聞いた時、本当はとてもショックでした。昔から、ずっとエルフナルド様だけを見てきて……いつか結ばれる日が来ると、それだけを夢見ていたのです。……まさか、ご結婚なさるなんて、思ってもいなくて……」
キャロルの瞳には涙がいっぱいに溜まり、やがてぽろりと零れ落ちた。