結婚当日に夫が愛人を紹介してきたから、ヤケで愛人募集したら王弟殿下が志願してきた件。
「当たり前だ。さっきも言ったように、僕の血を引く子だからね」
「ですが、私が愛人との間に子を授かったら? 私たちの関係を知らない人から見れば、私の子があなたの子だと思われても仕方ないのではありませんか?」
 生まれてきた子がシオドアに似ていなくても、私に似たからだとでも言えばいい。むしろ、リンダが生んだ子を跡継ぎにと据えるほうが、周囲を納得させるのに難しいのではないだろうか。そのときまでに、私たちの関係が破綻していれば別だろうけど。
「なるほど、そうだな。だったら、君が子を生まなければいい」
 シオドアは私を拒否するかのように、手と足を組んだ。彼の答えは想定内の範囲だ。
「それでは不公平ではありませんか? 私だって、自分の子を望みたいと思っています。たとえそれが、あなたとの子でなくても」
「だが、僕は認めない。僕の血を引く子どもしか、ポーレット公爵家は継がせない」
「もちろん、私の子はポーレット公爵家の子ではありません。そして私も、自分の子に公爵家を継がせたいと思っているわけではありませんから。その点はご安心ください」
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