結婚当日に夫が愛人を紹介してきたから、ヤケで愛人募集したら王弟殿下が志願してきた件。
我ながらいい考えである。これで私は、堂々とアーヴィンと二人きりで話ができるし、シオドアもリンダとイチャイチャできるだろう。
私は『シオドアと交わした誓約書の件』をアーヴィンに早く伝えたかったのだ。
「だから、お茶会に同行するのはあなたよ、エマ」
「えぇっ? 私ですか?」
「旦那様は体調をくずし、土壇場で欠席の予定なの。だからって私一人で参加するわけにはいかないでしょう? アーヴィンとの関係はあまり公にしていいものでもないし。となれば、信頼できる人を同行させないとね」
私とアーヴィンの関係は非常に複雑なものである。堂々と「愛人関係です」とは言えないし、だからって彼と顔を合わせることを避けていれば、特権の略奪婚における条件『本当に愛する者と出会ったときに限る』を満たすのは難しい。
ようは駆け引きなのだ。周囲に不貞と気づかれず、彼との仲を深める。
シオドアが提案してきた形だけの結婚は、私にとっても都合のいいものでもあった。
ただシオドアの場合は、リンダとの関係を誤魔化そうとはしているが、隠そうとはしていない。リンダは名目上、私の友人で私の話し相手、つまり客人という扱いになっているが、勘のいい人間なら気がついているだろう。ただ、それを口にしないだけで。
私は『シオドアと交わした誓約書の件』をアーヴィンに早く伝えたかったのだ。
「だから、お茶会に同行するのはあなたよ、エマ」
「えぇっ? 私ですか?」
「旦那様は体調をくずし、土壇場で欠席の予定なの。だからって私一人で参加するわけにはいかないでしょう? アーヴィンとの関係はあまり公にしていいものでもないし。となれば、信頼できる人を同行させないとね」
私とアーヴィンの関係は非常に複雑なものである。堂々と「愛人関係です」とは言えないし、だからって彼と顔を合わせることを避けていれば、特権の略奪婚における条件『本当に愛する者と出会ったときに限る』を満たすのは難しい。
ようは駆け引きなのだ。周囲に不貞と気づかれず、彼との仲を深める。
シオドアが提案してきた形だけの結婚は、私にとっても都合のいいものでもあった。
ただシオドアの場合は、リンダとの関係を誤魔化そうとはしているが、隠そうとはしていない。リンダは名目上、私の友人で私の話し相手、つまり客人という扱いになっているが、勘のいい人間なら気がついているだろう。ただ、それを口にしないだけで。