結婚当日に夫が愛人を紹介してきたから、ヤケで愛人募集したら王弟殿下が志願してきた件。
 そもそも私の客人が離れにいるという話がおかしい。そのため、私がリンダを容認している点が、彼女の存在を曖昧にしていた。
「アーヴィンには返事を書くわ。シオドアには一応、伝えるけれど……あの人、公爵家のことには興味あるけど、こちらの……子爵家のことはどうでもいいと思っているのよね……」
 アーヴィンからの手紙は、シオドア宛ではあるが、それはロンペル子爵宛になっている。
 そしてシオドアはわかりやすい。ロンペル子爵という爵位は、中継ぎのようなものだと考えており、彼本人はいずれ公爵を継ぐわけで、そのときロンペル子爵はシオドアの弟のどちらかに譲るつもりでいるのだ。
 またロンペル子爵領は公爵領の一部であり、結局ポーレット公爵の管轄下におかれている。それもあって、名ばかり子爵のようなものでもあった。
 ただ、この結婚を機に、ポーレット公爵はシオドアに子爵領を任せたいと思っているみたいだが、シオドア本人は()()()領地だと吐き捨てるだけで、てんで興味を示さない。となれば領地管理は、今までのように公爵に任せたほうがいい。
「それで、王弟殿下とのお茶会はいつ頃のご予定なのでしょうか? 私も心の準備が……」
< 140 / 181 >

この作品をシェア

pagetop