結婚当日に夫が愛人を紹介してきたから、ヤケで愛人募集したら王弟殿下が志願してきた件。
 休憩の後は、ロンペル子爵家の帳簿に目を通す。
 ロンペル子爵領はポーレット公爵領の一部であるため、領地収入のいくらかはポーレット公爵へ納める必要がある。それを今までは、ロンペル子爵でもあったポーレット公爵が一括で行っていたため、まるまるポーレット公爵の収入となったが、今ではロンペル子爵はシオドアだ。
 だからシオドアの取り分からポーレット公爵と国へ支払う。それは前年の収入の何割と決まっているため、過去の帳簿を確認して、今年の支払額を見積もっておくつもりだったのだが、本来であればこれはシオドアの仕事だと、ヘルナントが嘆いているというわけである。
 しかし、この帳簿を見る限り、少なくともロンペル子爵領はそれなりにうまくいっている。ロンペル子爵領という小さな部分はうまくいっているのであって、それをポーレット公爵領という大括りにすると、利益がマイナスになるのだろうか。そう考えながら、帳簿に書いてある数字を計算していた。
 その日の夜、夕食時にアーヴィンから正式なお茶会の招待状が届いたとシオドアに伝えた。
「私たちの結婚を祝いたいそうよ?」
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