結婚当日に夫が愛人を紹介してきたから、ヤケで愛人募集したら王弟殿下が志願してきた件。
 笑顔のエマを見届けた私は、早速アーヴィンからの手紙を読み始めた。時候の挨拶から始まった手紙だが、要約すれば「また会えないか」という内容だった。
 もちろん、私もアーヴィンに会いたい。ロンペル子爵の過去の収支についても伝えたいし、シオドアとのことも相談したい。だけど何よりも、アーヴィンと他愛のない話をしながら、トリアスのお茶を飲みたかった。
 なんてことはない。そこにアーヴィンがいてくれればいい。
 でもそれを素直にアーヴィンに伝えるのは悔しく、どうしたものかと悩み始める。アーヴィンはデートを所望しているみたいだけれど、二人で外を出歩くのはいろんな意味で危険ではないだろうか。
 デートは時期尚早と判断し、また茶会に誘ってほしいとだけ返事をしよう。
 アーヴィンの手紙を机の中にしまうと、次の手紙を確認し始めた。
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